熱割れってなんでしょう?
ガラスやサッシ、ガラス用フィルム業界人であれば、当たり前のように周知されたワードですが、一般の方には???ですよね。
実際に経験された方であれば、なんとな~くご存じである場合もありますが、きちんと説明されていなければよくわかりませんね。
無理もありません。
今どきガラスが突然割れることなんてあるわけない!と感じてるのではないでしょうか。
はじめて熱割れと体験された方のほとんどは・・・
・何か外から飛んできて割れた?
・子供がガラスを割ったのでは?
・空き巣が割ったのでは?
・製品不良?
・怪奇現象?(笑)
などなど、思われる方が大半のようです。
実は、ある日突然、窓が割るが割れてしまうことって意外と多いのです。
それも、冬の晴れた日で外気温が低くさむ~い日で、方位でいうと東~南面に設置された窓が対象です。
※熱割れ多発時期:南関東地区でいうと冬季の12月~2月ですが、最近では酷暑により夏季でも起こることが確認されています。
簡単に説明すると、網入りガラスや複層ガラスは温度差に弱いという弱点があります(例外もあります)。
冬の晴れたさむ~い日は、太陽光線によってガラス面の温度は上昇します。
一方で、アルミサッシに飲み込まれている周縁部は温度が上がらず冷やされたままです(特に単色系サッシ)。
この温度差が熱割れの一因となります。
さらに、熱を吸収して温度が上昇したガラス面は、放熱をします。
当然、外部と内部に放熱するのですが、窓の至近距離に障害物があると熱の放熱できずガラス面の温度は更に上昇し、同一のガラス面で温度差が生じます。
このような状況ですと、熱割れを加速させます。
画像出典元:AGC
完全に防ぐことは難しいのですが、以下の防止策があります。
1)冬の晴れたさむ~い日の午前中は、シャッターや雨戸を閉める。また、シャッターや雨戸がない場合は、厚手のカーテンやブラインド等は開けておく。
2)窓の至近距離に物は置かない。ソファー・TVボート・ベット・家具・机・ファンヒーター・段ボールなど・・・
3)布団やマットレス等の寝具、座布団や洗濯物等を窓に立てかけたり至近距離に干さない。
熱こもりがしやすい環境があると、温度が異常上昇し熱割れを起こす確率が高まります。
補足ですが、以前(2018/2/1)放送されたTBS「ビビット」で窓ガラスの熱割れが紹介されました。弊社で取材協力させていただきましたが、番組中で出演者の堀尾正明さんから質問がありましたね。
「熱割れ対策で断熱フィルムは有効か?」
突然の質問にキャスターさんはお困りのようでしたが、結論としましては・・・
熱吸収率の高いフィルムを貼ると、熱割れリスクが高まります!
断熱フィルムはとても良い製品ですが、製品によって特性が異なります。
つまり、貼れるものと貼れないものがあります。使い方を誤るとリスクが高まりますので注意が必要です。貼付前に必ずフィルムメーカーさんまたは、専門業者へお問い合わせくださいね!!